よい子わるい子ふつうの子

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

2013/11/17(日) 23:57:12

ツイッターをぼんやり眺めていたら、「本当にバカだな」みたいな文脈で、次のツイートが回ってきました。



問題となったのは、「ゆとり教育」という表記。これについてある方が、「教育指導要領が変わった」という主張によって、「秒刊サンデー」さんを非難しておられました。




たしかに「ゆとり教育」という名付けは教育指導要領にもとづいてなされており、義務教育である小中学校では2002年度、高校はそれより1年遅れた2003年度に施行された学習指導要領で行われた教育のことを指す、というのが一般的です。しかしそれなら、いまの小学生を一概に「ゆとり教育を受けていない」とは言いづらい。

 ▼参考:「マイナビニュース

-----引用-----
ゆとり世代は1987年から2004年生まれで、2002年度に行われた学習指導要領による「ゆとり教育」を受けた世代です。学校の授業は週5日が基本で、昭和の好景気を知らない世代でデフレ思考にあります。幼少期が情報化社会の成長時期にあたるために、携帯端末などの通信機器が手放せない傾向にあります。
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ちなみに、「秒刊サンデー」を批判しておられる方は「今の高校2年から学習指導要領が変わった」と言っておられますが、高校は教育指導要領の改正が1年遅れており、本年度(2013年度)からの変更です。なので、いまの高1からの改正です(※高等学校は学年進行なので、施行された年の1年生から適用されます)。

まあ道徳の授業がどうこうという話をして「ゆとり教育」云々につなげようという議論は確かにおかしいようにも見えるのですが、小学校であれば2010年度まで、中学校は2011年度まで「ゆとり教育」は行われています。

したがって、ここに見えている「女子小学生」が小学校高学年であった場合、一応低学年の頃に「ゆとり教育」は受けている計算になります(「完全な」ではありませんが)。

というかこの批判をした人は、「ゆとり世代」と「ゆとり教育」を明らかに混同して使っておられるんですよね。「ゆとり世代」と言った場合、「ゆとり教育」を受けたかどうかだけではなく、そこに一定の共通する性質があるかどうかを問題にしている場合があります(ゆとり教育を受けていても「ゆとり世代」とは言わない可能性もある)。

 ▼参考:「ゆとり世代の活かし方」(MS-JAPAN)

-----引用-----
ゆとり世代とは、一般的に初等教育および中等教育 (中学校および高等学校またはそれに準ずる中高一貫校に代表される中等教育学校等における教育) においてゆとり教育を受けた世代に対し、一定の共通した特性を持つとして設けられる区分けのことを指します。ゆとり世代の対象者は1987年4月2日〜1996年4月1日に生まれた方々が該当となります。 (2011.7.11現在15〜24歳)
--------------

別に私は、ゆとり教育の定義やら知識を云々したいわけではありません。ただ、「ゆとり教育」を受けていたからこの小学生には道徳心が不十分なのではないか、という「秒刊サンデー」氏の揶揄に対して、「ゆとり世代ではない」とか、「ゆとり教育を受けていない」といった反論は、おそらく不適切であろうと思われます。

にもかかわらず、この手の「反論」が事実であるかのようにあちこちで(まあ私が見た限りですけれど)取り沙汰され、しかもそれに対して、ほとんど異論が出ていなかったのが不思議です。

こういった、事実関係がおかしいようにも思われることが、まことしやかに受け容れられる問題というのは、「デマ」騒ぎの時にもよく目にしました。今回の件に限って言えば、よく知らないことを調べもせずに、他人の言説を証拠と受け取って知ったかぶりをすることから生じたのではないかと思います。

この辺の話は私にもブーメランとして返ってくるので、あんまり偉そうなことを言えないのですが……。

たとえば、誰かが「ゆとり教育の定義というのはこういうものなのだ」と自信満々に言っていて、特に反論らしい反論を誰もしていなければ、それを正しいものだと信じてしまう。自分が知らないことなのだったら、ちょっとググるなりすれば済むはずなのに、その一手間を惜しむ。

あるいは、手間を惜しんでいるというより「他の人」への信頼が高いのかもしれません。間違ったことであれば、誰かが指摘するはずだ、という。そして、指摘が目にはいらない以上、その言説は正しいのだと考えてしまう。そういう思考回路が働いているのかもしれない。そして、そういう不正確なレベルの情報でも「自分のもの」にして使おうという功名心みたいなものもある。

ですから、できることなら私たちは、「わからないことはわからない、知らないことは知らない」という謙虚さを持って読んだり書いたりするのが望ましいと思います。そうすれば、せめて事実関係くらいはある程度信頼できるソースを確認することができる気がする。その結果間違えたら仕方がないけれど、最初から見切り発車と思い込みで間違ったことを言うみたいに、功を焦って失敗したら、やっぱり恥ずかしいじゃありませんか。

いずれにしても今回の件は、「秒刊サンデー」さんの発言も、それに対する反論も、「それらしい憶測」だよなぁという印象。最近の女子小学生マナーについて語るその語り方が、「最近のネット言説のマナー」を思わせるあたり、なかなか皮肉なことだなと思ったのでした。

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